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2025-03-09

セバスティアン・ベルト、エル・キャピタンのDawn Wall 第4登

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まだ辺りは明るかった。体力も残っていたので、彼はすぐに16ピッチ目、通称Loop Pitchを登り出す。このピッチは、象徴的なDyno Pitchを迂回するピッチだ。グレードは5.14aで、「おそらく Dawn Wallで最もユニークなピッチ」と言われるこのピッチは、20mほどクライムダウンして小さなレッジまで降り、そこを左に簡単なトラバースをして、その後滑りやすくテクニカル、且つ持久力を要するレイバックでピッチ終了点まで上に登るというものだ。トミーとアダムはこのLoop Pitchを選択したが、ケビンだけはDyno Pitchを進んだ。セブもLoop Pitchを選んだが、ムーブを完璧には把握しておらず、指から血が出るまで何度もトライしたが、その日のうちに登り切ることを諦めなければならなかった。

翌日彼は丸一日レストし、12日目に16ピッチ目のRPに全力を傾ける。その日天気予報は、1週間の嵐の前に3日間だけ好天が続くことを告げていた。チャンスは今しかない、とセブは考える。なぜなら、ルート上部はすぐにずぶ濡れになるからだ。彼は朝早くから登り出したが、体力はあったものの、クライムダウンのところで何度もロープに身を預ける。太陽が壁に当たり始める直前の最後のトライで、奇跡的に「靴を脱ぐこともできる完璧なレストポイント」と評される小さなレッジまで降りることができた。しかし、彼はそこに長く留まらなかった。なぜなら、その頃には燃えるような太陽が照りつけており、暑くなりすぎる前にピッチを登り切る必要があったからだ。彼はスムーズに登り続け、核心も無事越える。しかし、信じられないようなことが起きた。最後のパートで足が滑ってしまったのだ。

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